矯正の知識

親知らずを抜かないほうが良い理由

こんにちは。院長の戸嶋です。

今回は親知らず(8番目の歯)についてです。

親知らずは抜歯したほうがいいのか、抜かずに取っておいたほうがいいのか疑問に感じている方が多いと思います。

結論から述べますと、矯正治療を検討している方は取っておいたほうが良いです。(痛みなどの症状がない場合)

理由は3つあり、以下にその理由を記載します。

1.矯正治療をする際の治療プランの幅が広がる

受け口の方で上の歯並びに問題がない場合は下の歯だけ抜いて治療を行うことがありますが、その場合下の親知らずが上の7番目の歯とかみ合います。

下の親知らずがない場合は上の7番目のかむ相手がいなくなってしまうため、この治療プランは選択できなくなります。

また、奥歯のかみ合わせが出っ歯傾向の場合で、下の歯並びもデコボコが強い場合は上下の歯を抜くことになりますが、奥歯のズレが大きい場合は上の6番目の歯を抜いて7,8番目の歯を6,7番目として使うことで奥歯の関係性を理想的なかみ合わせにすることもあります。その場合も親知らずがないと選択できない治療となります。

2.歯を抜いた治療をしても親知らずを使うことで、最終的に機能する歯の数が歯を抜かない治療と同じにできる

上の歯をだけを抜いて治療した場合に、上の親知らずが下の7番目の歯に咬むことができるので歯を抜いていない状態と同じ歯の数を使用できます。

3.6番目や7番目の歯が虫歯などで残せない場合に8番目の歯を変わりに使うことができる

6番目や7番目の歯は噛む上で非常に重要な歯ですので、その奥歯を失うと機能的に問題が起こるため、入れ歯やブリッジ、インプラントが必要になります。どれも良い治療ですが、不便さや費用などの問題も起こります。何よりもご自身の歯ではないため、欠けたり折れたりする可能性が高く、そういった場合にはやり直しが必要になってきます。矯正治療の予定がある場合は親知らずを使用することで前歯の凸凹を治すついでに失った奥歯を補うことができる可能性があります。

以上の理由から矯正治療を検討している方は痛み等がない場合は親知らず(8番目の歯)は取っておいたほうが良いです

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